先日行われたゴールデン・グローブ賞でも脚本賞と非英語作品賞の2部門を獲得、本年度映画賞レースの台風の目になっていた『落下の解剖学』が、第96回アカデミー賞🄬で、脚本賞を受賞した。監督と脚本と務めたのは、本作が⻑編映画4作目となるジュスティーヌ・トリエ。
脚本賞でトリエ監督と共に受賞したのは、実生活でもパートナーであり、監督・脚本家・俳優としてマルチに活躍するアルチュール・アラリ。夫の死をきっかけに、夫婦の嘘や疑念がまるで<解剖>されていくように暴かれていく本作の受賞について「ありがとうございます。これで中年の危機を乗り越えられそうです。(略)脚本を書いていた時はロックダウン下で、私たちは2人の子供と一緒に家にいて、彼らにアニメの『ONE PIECE』を見せていました。仕事とおむつの間に境界線なんてありませんでした。キャストにも感謝を伝えさせてください。(略)あなたたちが現場で脚本を完成させてくれた。それって脚本家や監督にとって最高のことです。本当にありがとうございます。大変光栄です。」とコメント、会場を沸き立たせた。
<スピーチ全文>
(ジュスティーヌ・トリエ)
ありがとうございます。これで中年の危機を乗り越えられそうです。今年はクレイジーな年です。私たちが前から始めたかったことが、今夜少しずつ動き出します。脚本を書いていた時はロックダウン下で、私たちは2人の子供と一緒に家にいて彼らにアニメの『ONE PIECE』を見せていました。仕事とおむつの間に境界線なんてありませんでした。
キャストにも感謝を伝えさせてください。ザンドラ・ヒュラー、スワン・アルロー、ミロ・マシャド・グラネール、アントワーヌ・レナルツ、現場で演じてくれたことに感謝します。あなたたちが現場で脚本を完成させてくれた。それって脚本家や監督にとって最高のことです。本当にありがとうございます。大変光栄です。
(アルチュール)
ある女性と男性がやってきました。プロデューサーのマリー=アンジュ・ルシアーニとダヴィド・ティオンです。
その時からちょっと物事がおかしくなってきた。ごちゃごちゃなピンポンみたいに。ただ、私たちチームの間にも、私たちの上にも制限は何もなくそこにあったのは、ひたすら独立性と自由でした。それがこの映画を作ることができた唯一の環境でした。彼らに心から感謝します。
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